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今日は、余計なお世話の話でもしよう。いや、わたしが、余計なお世話を喰らったわけではない。わたしが、読者の諸兄に、余計なお世話を施そうと言うのである。その対象者は、オープンカーに乗っているドライバーだ。
さて、わたしはオープンカーが大好きである。いまは残念ながら手元に置く余裕がないが、その昔MGに乗ってたときには、炎天下であろうが木枯らしピューピューであろうが、必ず幌を開けて走ったものである。当然、編集部のコボちゃんがJeepに乗ってた時代は、オープンで走ることを強要したものだ。
もちろん、オープンカーなんて本来、ストイックな乗り物であるからして、直射日光で熱くなったシフトレバーで手のひらを火傷したこともあったし、信号待ちで鼻水タラして、横断歩道の女に笑われたこともあった。わたしなどまだカワイイほうで、実際、日射病で倒れた奴もいれば、凍傷で指を落としかけた奴だっている。肺炎を拗らせて死んだ奴だって、きっといるはずなのだ。
でも、そういうのは単なるヤセガマンであって、ほんとはオープンカーに乗ってるワケは、オープンが気持ちがいいからであって、でもオープンで気持ちがいいのは、一年に数日あるかないか、なのである。で、そんなオープンが一年でいちばん気持ちのいいシーズンがやってきた。この季節、まるで短い夏を惜しむかのように裸になる北欧の人のように、寸暇を惜しんで幌を降ろすべきなのは言うまでもない。
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ところが、である。木々の葉が色づきはじめ、街の表情が豊かになってきた、この、めちゃんこ気持ちのいい秋の昼下がりのシティロードにもかかわらず、幌を閉めちゃって走ってるオープンカーの、なんと多いことか。理由を聞いてみると、風を巻き込んで髪が乱れるとか、周囲の音がうるさいとか、排気ガスが臭いとか、幌を開けるのが面倒だとか、そういう理由なのである。だったら、はじめっからクーペやセダンを買えばいいじゃないか。
まあ、そういうドライバーのほとんどは、マツダのユーノスに乗っている。これがJeepのオーナーなんかだと、もともと幌を持ってなかったりするから、ガルヴィ読者には縁の薄い話かもしれない。だが、パジェロもチェロキーも、ランクルもレンジローバーも、ビッグホーンもテラノも、サファリもエスクードも、とにかくわたしたちは空調の効いたクルマの中にいることに、慣れすぎているんじゃないだろうか。
この季節、たまには窓を開けて走ろう。窓から入る風は、クルマが走っていることの証明だ。排気ガスが臭かったら、それは、自分も臭い排気ガスを出している、という事実の確認だ。そうして、たまには自分の五感で、風を感じてみよう。やがてきっと、秋の匂いを感じられるだろう。そのときあなたは、きっとオープンカーが欲しくなるのである。
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